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陸上競技審判実務の共通ガイド総合案内

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支える人 / 共通実務

審判の仕事を、手順で確認する

規則上の判断と、現場で仕事をつなぐ手順を分けます。下記の実務例に、各種目の詳細と当日の競技注意事項を合わせて使ってください。

日本陸連2026年規則・審判ハンドブック / 2026-09-10確認

前日までにそろえる情報

  1. 使用規則の版、正誤表、種目・男女・年齢、WRk対象の有無を確認する。
  2. 大会要項、競技注意事項、日程、スタートリスト、練習条件をそろえる。
  3. 配置図、担当表、主任・審判長・救護・本部への連絡方法を共有する。
  4. 用器具の規格、検査・計測手順、予備器具、原記録の用紙を準備する。
  5. 抗議、天候による中断、機器不調の際に保存する情報と報告先を決める。

現場の運用例。根拠:CR13・18–19、各種目規則、審判ハンドブック。

担当ごとの準備・仕事・記録

役員の正式名称や兼務の方法は大会の編成によります。以下は仕事を漏らさないための整理です。

主任

準備
担当・配置・兼務・連絡先、競技注意事項と委譲事項を共有する。
競技中
死角と安全動線を確認し、判定→計測→記録→表示の受渡しを試す。
受渡し・記録
判断を求める案件と、担当間で復旧できる作業を分ける。

判定担当

準備
自分が見る線・接触・時点を特定する。旗や合図、映像の担当との役割を確認。
競技中
見た事実から判定する。他担当の推測を自分の観察として書かない。
受渡し・記録
競技者番号、試技回、場所、接触箇所、時刻を残す。

計測担当

準備
器具の状態、ゼロ・基準点、単位、読取り担当、予備手段を確認。
競技中
種目の規定どおりに基準点を置き、値を読み上げ、記録担当が復唱する。
受渡し・記録
数値だけでなく競技者・試技を対応させる。

記録・呼出し

準備
スタートリスト、試技順、種目の記号・丸め方、照合担当を確認。
競技中
原記録を記入して照合する。保留の値を確定結果と混ぜない。
受渡し・記録
訂正前の値、理由、確認者を追えるようにする。

風力

準備
対象種目、測定の開始・時間、設置条件、表示・転送方法を確認。
競技中
試技・レースと風速を対応させ、符号を含めて記録する。
受渡し・記録
追風参考かどうかと、大会の順位処理を分ける。

機器・映像

準備
担当者、カメラの視野、時刻、映像の保存・確認権限をそろえる。
競技中
死角・故障・転送エラーを区別し、原データを確保する。
受渡し・記録
機器の表示だけで裁定せず、正式な判定手順へ渡す。

その場で行うこと・裁定を求めること

通常の判定、計測、呼出し、記録、整備は担当審判員の仕事です。主任は配置と仕事を調整します。通常業務のたびに審判長の許可を待つ運用にはしません。

抗議、規則の適用に争いがある場合、TR25.18に基づく裁量的な再試技・時間補償などは、審判長の判断につなぎます。ポールが折れた場合など、規則に明記された再試技の条件は別に確認します。競歩の「競歩審判員主任」には独自の権限・適用条件があり、通常の審判長と同じ役割ではありません。

CR18–19TR25.18・26.10・28.5

結果を確定する前の照合

  • 競技者番号・氏名・種目・組・レーン・試技回は一致しているか。
  • タイム・距離・高さ・風速・得点の単位と、種目ごとの端数処理は正しいか。
  • DNS・DNF・DQ・NMや試技の記号を、別の状態の代わりに使っていないか。
  • 同記録・同得点の処理が、その種目の規則どおりか。
  • 抗議中の記録、確認前の表示、正式な結果を区別できているか。
  • 訂正履歴と根拠、原記録や映像を引き継げるか。

失格や未完走の理由は短い略号だけで済ませず、必要な規則番号と事実を報告資料へ残します。具体的な書き方・丸め方は各種目の「記録」欄を確認してください。

ケーススタディ

次のケースは実務を考えるための架空例です。

CASE 1

機器の値が表示板へ転送されない

まず行うこと:計測自体が成立しているか、転送だけの問題かを切り分ける。原記録と機器側の値を保全し、担当者間で照合して復旧する。

判断の分かれ目:自動的に再試技にはしない。再試技・時間補償を要する状況かは規則に従って判断する。

CASE 2

記録用紙と表示板の数字が違う

まず行うこと:原記録、計測担当の読取り、別の記録担当の控えを突き合わせる。確認が終わるまでは誤った確定表示を続けない。

判断の分かれ目:誰の何回目かを確認し、訂正理由と担当者が追える形で直す。

CASE 3

判定に抗議が出た

まず行うこと:何の判定への異議かを聞き、時刻・位置・試技回・関係者・映像や痕跡を保存する。

判断の分かれ目:担当者が誤りに気付いた場合の再考と、審判長による抗議の裁定を分ける。

CASE 4

小規模大会で兼務する

まず行うこと:進行メモ上で同時刻に必要な作業を照合する。開始合図と安全監視、計測と次の試技の整備が衝突しない配置を考える。

判断の分かれ目:人員が少ないことを理由に、必要な判定や安全確認を省略しない。

CASE 5

予定より進行が遅れている

まず行うこと:実際の終了時刻・待機人数・機器や天候の状況を主任へ集約する。

判断の分かれ目:担当者の独断で試技時間や試技数を減らさない。規則と大会側の決定手順を確認する。

報告は「事実」と「求める判断」を分ける

「誰の・どの種目/試技」「いつ・どこで」「自分が直接見た事実」「残時間・原記録・映像」「どの判断を求めるか」の順に整理します。ほかの担当者から聞いた話は、直接観察と区別します。

判断を待つ間も、安全確保と証拠の保全は進めます。急いで痕跡を消したり、原記録を上書きしたりしないことが、後の正確な判断につながります。

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出典と扱い

2026-09-10確認。共通業務の実務例として独自整理しています。配置・機器の操作・非常時の連絡方法は実際の大会で確認してください。