役割で分ける用具リスト

光波計測に用いる機器の仕組みを知るための写真です。実際の競技では採用機器の適合・設定・検証を確認します。
写真:Syced / Wikimedia Commons / CC0
風速を測る機器の一例です。写真の製品が陸上競技の公認要件を満たすかは確認していません。
写真:Noar91 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0下表は準備のたたき台です。全てを一律に同じ数だけ用意するものではありません。担当・数量・保管場所・予備品を大会の備品表に割り当てます。
| 用途・用具 | 役割 | 使用前の確認 |
|---|---|---|
| 判定:赤旗・白旗 | 主審の無効・有効表示 | 砂場側の確認が届くこと。カメラ判定待ちの扱いも統一。 |
| 計時:時計・黄旗 | 試技時間と残り15秒の通知 | 表示が見える位置、計時開始の合図、電源・予備。黄旗は無効判定の代用ではない。 |
| 計測:鋼製巻尺・ピン | 痕跡の零点と踏切線の距離 | 巻尺の認証・損傷・零点。ピンの垂直、巻尺を直角に引ける経路。 |
| 光波:本体・プリズム等 | 設定した基準から距離を計算 | 事前検証・設置の固定・設定・通信・終了後確認。代替用の巻尺。 |
| 風力:風向風速計 | 各試技の5秒間の風力 | 位置・高さ・向き・動作。40mの開始マーク。 |
| 風の目安:吹き流し | 競技者へ風向・風力の目安を示す | 適切な場所に1つ以上。計測器の代わりではなく、競技や計測を妨げない位置に置く。 |
| 整備:レーキ・スコップ・散水具 | 砂の均一化と安全確保 | 破損・砂の硬さ・退避場所。作業者が競技動線に残らないこと。 |
| 記録・表示:記録票・筆記具・表示板 | 試技と数値、進出者の共有 | 選手番号・氏名・試技回、風力欄。電子記録停止時の紙の控え。 |
| 踏切:カメラまたは粘土板関連用具 | 踏切線の判定補助 | 大会の採用方式。画角・保存、または粘土の形状・交換用具。 |
踏切板・対照色の部分・粘土板を区別する
踏切板は長さ1.220m(±10mm)、幅200mm(±2mm)、厚さ100mm以内で、白色です。踏切線を挟んだ砂場側は白以外の対照色にします。当サイトの図の緑は一例で、緑色を義務づける規則ではありません。
幅300mmの一体構造を使う場合は、白色200mmと対照色100mmを分けます。白い部分を300mmとして扱うと踏切線の位置を誤ります。
粘土板は、平らな対照色部分とは別の判定方式です。板の幅は100mm(±2mm)、長さ1.220m(±10mm)。上面の高さや縁の粘土の形状にも規定があります。
使用する場合は、踏切板面より7mm(±1mm)高い上縁と、踏切線側の90度の形状を確認します。
国内では映像等を設置しない場合、粘土板による判定が基本です。粘土板を置かない場合は窪みを埋めます。映像判定時は踏切板と隣接部分の段差をなくすことを確認します。粘土板の規定と、映像用の平面を混同しません。
確認資料:TR29.3–29.5
風力計を設置し、測定開始を決める
踏切線から助走側へ20mの地点に置きます。測定面は助走路から2m以内、高さは1.220m(±50mm)です。測定を妨げる人・器具が近くに常駐しないように配置します。
走幅跳は、競技者が踏切線から40mのマークを通過したときから5秒間測定します。40mより短い助走では、助走を開始したときから5秒です。呼出時や踏切時を一律の開始点にしません。
結果は競技者番号と試技回に対応させます。風速の0.1m/s単位への丸めは正の方向です。例えば+2.03は+2.1、−2.03は−2.0となります。欠測を0.0で埋めないことも大切です。
確認資料:TR29.10–29.12 / 2026年規則正誤表(5月17日)
踏切カメラと距離計測映像は別の設備
踏切カメラは、靴や足の前部と踏切線の垂直面との関係を調べるものです。ビデオ距離計測(VDM)は砂場の痕跡から記録を求めるものです。踏切映像があるだけで、着地距離を計測できるわけではありません。
120フレーム/秒・最低4K解像度の要件が義務になるのは、ワールドランキングコンペティション定義1(a)・(b)に該当する競技会です。その他の競技会では強く推奨されます。国内の全大会でカメラ設置が必須、とは表記しません。
試し撮りで踏切線、足が地面から離れる前後、フレーム送りを確認します。番号・試技回と映像を対応させ、判定保留中の上書きを防ぎます。画角・解像度が不足して根拠が見えない場合は、不鮮明な映像から結論を推測しません。
確認資料:TR29.5・TR30.1.1 / CR28:科学計測員
